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夜景のプロが行く!「江の島灯籠 2025」を現地レポート&夜景萌えポイントをご紹介

 江の島が幻想的な雰囲気に包まれる「江の島灯籠」が現在開催中です。江の島の夏の風物詩として親しまれており、『江島縁起』をモチーフにしたどこか懐かしい、温もりを感じるライトアップや演出が魅力です。夜景FAN編集部では、今年も現地を取材してきましたので、江の島灯籠の様子、夜景萌えポイント、撮影のコツなど、夜景のプロ目線で解説していきます。

江の島灯籠の見どころ

江島神社

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 江の島弁財天仲見世通りの先にある江島神社の朱の鳥居。鳥居と階段を舞台に、江の島誕生の伝承「江島縁起」を軸にした物語が、光の投影によるきめ細かなデザインと音響で演出します。

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 鳥居をくぐった先にある瑞心門にも「江島縁起」にちなんだデザインがダイナミックに投影され、訪れる人々を導きます。

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 瑞心門をくぐると雰囲気が変わり、青を基調とした明かりに包まれます。階段上でふわっと灯る灯籠が、この先に続く光の世界へ導いてくれるように感じます。

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 辺津宮に着くと「光の絵巻」がお出迎え。風でなびく羽衣に浮世絵の名画が投影され、揺れる布に映し出された色彩は、風に合わせて形を変え、物語を繊細に伝えます。

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 辺津宮を抜けると、灯籠と羽衣が織りなす温もりに満ちた空間が広がります。柔らかな光を放つ灯籠と、風に揺らめく羽衣が訪れる人をやさしく導いてくれます。

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 中津宮を幻想的に彩る灯籠が柔らかな光に浮かび、朱色の社殿を背に参道を静かに彩ります。

江の島サムエル・コッキング苑 夜灯りの夢庭

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 江の島の頂上に位置する江の島サムエル・コッキング苑は、心地よい風が吹き抜ける空間です。 色とりどりの羽衣がゆらりゆらりとなびき、柔らかな光を宿した灯籠が表情を変えながら参道を照らします。風と光が織りなすリズムが、まるで夜そのものが呼吸しているかのような幻想的で動きのある時間を演出します。

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江の島シーキャンドルが青い光に包まれ、夜空に堂々とそびえ立ちます。足元では丸い光のオブジェが灯りを宿し、シーキャンドルの麓を幻想的に彩ります。

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 レトロな字体と絵柄でノスタルジックな雰囲気を醸し出す行灯。

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 色鮮やかな和傘が光に照らされ、闇夜に浮かび上がります。青、緑、赤と移ろう光が和傘の文様を際立たせ、伝統美とモダンな演出が見事に調和。まるで光の花が咲いたような幻想的な空間が広がり、訪れる人々を引き込んでいきます。

夜景萌えポイント

 ここまでは、江の島灯籠の各所の雰囲気をご紹介してきましたが、さらにピンポイントに、私が注目した夜景萌えポイントをご紹介します。

灯籠のデザイン

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 灯籠の絵柄は一様ではなく、複数の意匠があります。この灯籠に描かれているのは江島縁起の物語に登場する五頭龍。是非灯籠の絵柄に注目しながら、歩いてみてください。

ミニシーキャンドル

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 江の島サムエル・コッキング苑内には、ミニサイズのシーキャンドルが存在します。本物のシーキャンドルと同じ構図に入ると、まるで親子のように見え、夜景萌えします。

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 レインボーカラーのミニシーキャンドルも。みなさんはどちらが好きですか?

ひまわり

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 江の島サムエル・コッキング苑内にある、ひまわりの装飾。透明のボールの中に入っており、まるでシャボン玉に包まれてゆらゆらと浮かんでいるよう。美しく可愛らしい姿に、思わず夜景萌えします。

撮影のポイント

 江の島灯籠の魅力を感じていただいたところで、さらに撮影のポイントもご紹介していきます。

三脚は使わない

 夜景撮影では三脚を利用される方も多いと思いますが、江の島灯籠では三脚の使用はあまりおすすめできません。理由は大きく3つあります。 1つ目は、人混みです。 江の島灯籠は多くの来場者で賑わい、場所によっては狭い通りもあります。三脚を広げると通行の妨げになりやすく、雰囲気的にも落ち着いて撮影しづらい環境です。 2つ目は、時間が限られていることです。 点灯時間は平日が20時30分まで、土日祝は21時まで。この時期は日没が遅いため、移動しながら三脚を展開・撤収してじっくり撮るには、どうしても時間が足りなくなりがちです。 3つ目は、構図の自由度です。 江の島灯籠では大小さまざまな灯籠が地上や宙に配置されており、思わず直感的に狙いたくなる角度が多々あります。三脚にこだわると、その瞬間の構図がとらえにくくなることもあります。 以上の理由から、江の島灯籠の撮影は三脚にこだわらず、手持ち撮影をおすすめします。

背景を意識する

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 撮影の際は灯籠ばかりに目が行きがちですが、背景選びも重要です。主題の灯籠の背後に煌びやかな要素を取り入れることで、画面全体が引き締まり、奥行きのある写真に仕上がります。

ローアングルを試してみる

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 江の島灯籠は人気イベントですので、人と写真の構図がかぶることが多くなります。そんな時、おすすめなのが「ローアングル」です。ローアングルで狙うことで、通常の目線で見る光景と違うので同じ場所なのに新鮮な風景に見えます。ローアングルは簡単に差別化できるので是非試してみてください。

 ここまで江の島灯籠をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。江の島の歴史や伝承を光と音で表現した幻想的な世界は、夏の夜にしか味わえない特別な体験です。ぜひ訪れて、自分の目で確かめてみてください。

イベント概要

イベント名 江の島灯籠2025
会場 江の島一帯(神奈川県藤沢市)
開催日程 2025年7月19日(土)〜8月31日(日)
営業時間(夜間) 江島神社、御岩屋道通り、亀ヶ岡広場:18:00〜20:30
江の島サムエル・コッキング苑・シーキャンドル:
平日 18:00〜20:30(最終入場20:00)
土日祝・8月12日〜15日:18:00〜21:00(最終入場20:30)
江の島岩屋:9:00〜18:00(最終入場)
公式・関連サイト 江の島灯籠2025 公式ページ
夜景FANマガジン

ライター情報

ライター名 夜景写真家 中村勇太
プロフィール 日本夜景オフィス株式会社代表取締役。日本と台湾を取材する夜景写真家。夜景コンサルタント®。夜景情報サイト「夜景FAN」編集長。夜景撮影セミナー講師、ガイド・解説、テレビ・ラジオ番組出演、記事執筆、企画監修等、夜景に関することであれば何でもお任せ下さい。
ライターWebサイト 夜景写真家 中村勇太公式サイト
夜景FAN | 夜景写真家・フォトグラファー 中村勇太
SNSアカウント

X(Twitter): @yakeifan_naka

Instagram: yakeifan_nakamura

配信情報

配信日 2025年08月20日 23:55
更新日 2025年08月21日 00:07

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