名古屋駅から徒歩6分の場所に、鉄道と旅をテーマにしたデザインホテル「R Hotel Nagoya Station」が2026年8月1日にオープンしました。名古屋駅周辺の夜景スポットの拠点を探していた夜景FANとして、オープン間もない館内を取材・宿泊してきましたので、その様子をお伝えします。
「R HOTEL NAGOYA STATION」の入口
夜の外観は、黒いタイル張りのファサードに「R HOTEL NAGOYA STATION」のサインが白く浮かび上がるシックな印象です。エントランスへ続くアプローチには植栽が並び、グランドライトで足元から照らされています。
グランドライトに照らされた植栽が続くアプローチ
都心の一角にありながら、緑が浮かび上がる静かなアプローチは、非日常への入口として機能しています。ガラス越しにロビーの丸みを帯びたフォルムが見え、入館前からホテルの世界観が伝わってきます。
ロビーの雰囲気
エントランスを抜けると、天井をうねる流線型のLED照明が目を引きます。これはレールをイメージしたデザイン。直線ではなくゆるやかなカーブを描く光のラインが、空間に動きと温もりをもたらしています。フロントカウンターは緩やかな楕円を描くデザインで、ロビー全体を通じてシャープな直線よりも曲線が多用されています。アーチや丸みといった要素が繰り返し登場することで空間に統一感が生まれており、鉄道や駅舎の持つレトロな温もりがそこはかとなく漂っています。
ラウンジの雰囲気
このホテルの内装は、R Hotels & Resortsが依頼した蒼樹株式会社によってデザインされました。もともと別のホテルを買収・リニューアルしたという経緯があり、既存のコンパクトな客室を活かすかたちで「夜行列車のコンパートメント」というコンセプトが生まれたといいます。担当者は「部屋が一つずつ狭い空間である夜行列車のイメージに似た要素を取り入れた部屋にしたらいいのではないかという意見が上がり採用した」と語っています。
ラウンジの雰囲気
ホテルのコンセプトは "Home At a Liminal Transit"。移動と静寂のあいだにある、心が安らぐ場所——そんなテーマが、館内の細部にまで一貫して息づいています。
周辺マップ
Platform Lounge
1階の「Platform Lounge」は、宿泊者が自由にできる空間です。
Platform Loungeの雰囲気
読書やコーヒーを楽しむのにちょうどいい空間となっています。担当者によれば「本棚の曲線と客室の曲線も同じデザイン要素で統一している」とのことで、ラウンジと客室に共通した世界観が貫かれています。
Platform Loungeの本棚
ここでは「NAgoya BOOK CENTER」が選書した本が棚に並んでおり、実際に手に取って読むことができます。館内の一貫した世界観の中でも、気分を切り替えて過ごすことができます。
客室フロアの廊下
客室フロアへ上がると、廊下の雰囲気から空気が変わります。等間隔で吊るされた丸型のペンダントライト——これは電車のつり革をモチーフにしたデザインです。温かみのある光の輪がいくつも連なる廊下は、夜行列車の通路を歩くような静かな高揚感があります。
つり革をモチーフにした丸型ペンダントライト
鉄道の行先表示を参考にしたフォントの室番号
扉脇の室番号にも細かなこだわりが宿っています。担当者は「鉄道の行先表示板のフォントに近しい字体を取り入れている。そこにも鉄道のエッセンスが入っている」と語っており、数字ひとつにまでコンセプトへの誠実さが感じられます。
ネイビーを基調としたコンパクトな客室
客室はシックな内装です。公式サイトには「夜行列車のコンパートメントを思わせるしつらえ。窓辺は"車窓"をモチーフにデザインし、流れる景色をふと眺めるような、移動の途中にだけ訪れる心地よい静けさを宿しています」と記されており、実際に部屋に入った瞬間からそのコンセプトが体感として伝わってきます。
ヘッドボードに設けられた車窓モチーフのオーバル発光パネル
なかでも目を引くのが、壁面パネルに設けられたオーバル型の発光パネルです。車窓をモチーフにデザインされており、描かれた情景はどこか夜明け前の車窓を思わせます。本物の景色ではなくイラストで旅情を表現するという発想は、このホテルならではの斬新な試みといえます。
トグルスイッチで照明を操作できるパネル
照明の操作パネルはトグルスイッチ式。無機質なタッチパネルにはない手触りと、スイッチをひねる小さな動作が、この空間への没入感を後押ししてくれます。名古屋の夜景撮影を終えて戻った夜も、落ち着いた照明の客室で身体の疲れがゆっくりとほぐれていきました。後述する館内のフリーコーヒーと、この落ちつく空間の組み合わせは、夜景撮影後の疲れを癒やすのに十分でした。
TRUNK COFFEEのコーヒーをR HOTELオリジナルカップで提供
フロントのフリーコーヒーは、名古屋のスペシャリティコーヒーロースタリー「TRUNK COFFEE」とのコラボレーションです。
名古屋はモーニング文化で深煎りコーヒーが長く親しまれてきた土地ですが、TRUNK COFFEEはその中でも浅煎りのスペシャリティコーヒーを名古屋から世界へ広めることをミッションに掲げるロースタリー。担当者が「いろいろ調べた中でコラボレーションできることになった」と語るように、ホテルのコンセプトに合う名古屋の一軒を選び抜いた結果です。
落ち着いた照明のラウンジでいただくコーヒーは、空間との相性もよく、移動の疲れをゆっくりほぐしてくれます。
R Hotel Nagoya Stationは、鉄道をテーマにしながらも「ザ・鉄道」にはならない、洗練されたデザインホテルです。つり革モチーフの廊下照明、車窓を描いたオーバルパネル、レールを描くような照明ライン——照明ひとつひとつに意味が込められており、泊まりながら旅をしているような気分を自然に味わえます。
また、名古屋駅周辺は夜景の宝庫でもあります。徒歩圏に夜景スポットが点在するこのエリアの拠点として、R Hotel Nagoya Stationは夜景旅にもよく合うホテルです。
| ホテル名 | R Hotel Nagoya Station |
| 所在地 | 愛知県名古屋市中村区竹橋町5-6 |
| アクセス | JR・東海道新幹線「名古屋」駅より徒歩6分 |
| チェックイン | 16:00 |
| チェックアウト | 11:00 |
| 客室数 | 79室 |
| 公式サイト | R Hotel Nagoya Station 公式サイト |
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中村勇太
夜景写真家/夜景ジャーナリスト日本夜景オフィス株式会社代表取締役。日本と台湾を取材する夜景写真家。夜景コンサルタント®。夜景情報サイト「夜景FAN」編集長。夜景撮影セミナー講師、ガイド・解説、テレビ・ラジオ番組出演、記事執筆、企画監修等、夜景に関することであれば何でもお任せ下さい。
夜景撮影、執筆、解説・ガイド、講師、イベントの企画・監修
日本テレビ「ZIP!」「ヒルナンデス!」、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」「じゅん散歩」、NHK「ひるまえほっと」など
| 配信日 | 2026年08月17日 17:00 |
| 更新日 | 2026年08月17日 17:04 |
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