江の島で「湘南キャンドル2025」が2025年10月11日(土)から始まりました。江の島の夜景といえば、展望灯台「シーキャンドル」から湘南エリアを一望するパノラマ夜景や、幻想的な灯籠が広がる「江の島灯籠」、冬のイルミネーション「湘南の宝石」など、年間を通して季節ごとの夜景を楽しめます。今回ご紹介する「湘南キャンドル」は、その中でも特にお気に入りの光景です。その魅力とは──。今年も早速現地を取材してきましたので、見どころをご紹介します。
会場の「江の島サムエル・コッキング苑」に一歩足を踏み入れると、そこはもう別世界。辺り一面にキャンドルが広がります。その数、なんと約1万本。みなさん、期待をされて来場されることと思いますが、すぐに“期待以上”と感じるはずです。
最近ではロウソク型LEDも増えていますが、「湘南キャンドル」では本物のキャンドルが使われているため、温もりも本物。ひとつひとつに手作業で火を灯すスタッフの方々の丁寧な仕事にも感謝の気持ちが湧きます。
江の島シーキャンドルと、麓に広がるキャンドル。この“キャンドルの共演”こそ、「湘南キャンドル」ならではの光景です。広く見渡せば、まさに“光の海”。けれどこの美しさは、スケールの大きさだけではありません。それぞれのキャンドルが個性を持ち、ゆらぎ方も色も微妙に異なります。ワークショップで制作されたキャンドルも並び、人の温もりを感じる空間になっていました。
江の島シーキャンドルの麓では、木々の間に吊るされた“宙に浮かぶキャンドル”が幻想的に輝きます。まるでディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のような世界。
キッチンカーの後ろには、さまざまな形のグラスやガラス雑貨に灯りを宿したキャンドルエリアがあります。
ガラスが少し汚れているのも味ですね。ガラスの中で小さく揺れる炎は、見ているだけで心が落ち着くような癒やしの光。
見上げると、明かりを宿したガラスの浮き玉と、背後にそびえる江の島シーキャンドルの姿。 “海の街・江の島”らしい組み合わせに。
園内を歩いていると、どこにいても江の島シーキャンドルの存在を感じます。木々の向こう、ガラスの反射の中──ふとした瞬間に覗くその姿が、この会場全体を静かに見守っているようでした。
会場内には、2つの“ミニシーキャンドル”が設置されています。実はこれが私のお気に入り。イベントごとに配置が変わるので、毎回探すのが楽しみです。
1つはメインストリートの入口付近にあります。暖色系の色のロウソクが段違いに並び、まるで“キャンドルの森"の様な雰囲気を醸し出し、そこにきらめくブルーのミニシーキャンドル、可愛いサイズながらも存在感が際立ちます。
もうひとつのカラフルなミニシーキャンドルは、シーキャンドルの麓で発見。周囲にはゆらめくキャンドルが取り囲み、まるで「湘南キャンドル」そのものを小さく再現したかのような光景で、その姿に“夜景萌え!”です。
キャンドルの中にはアロマキャンドルもあり、ふと立ち止まると心地よい香りが漂います。 炎の揺らぎと香りのハーモニーに包まれて、つい時間を忘れてしまうほどの癒やし。香りでも楽しめる“夜景萌え”ポイントです。
本物のキャンドルだからこそ感じられる“温もり”があります。近づくと、ほんのりとした熱が伝わり、風の向きや距離によっても温度の感じ方が微妙に変化します。そんな繊細なキャンドルとのふれあいに思わず“夜景萌え!”してしまいました。
最後に、私が現地で撮影した作例を紹介します。
▲タイトル:こぼれ落ちる明かり
EOS R6 Mark II、EF50mm F1.8 STM、絞り:F1.8、シャッタースピード:1/25秒、ISO感度800
▲タイトル:箱庭の中の灯り
EOS R6 Mark II、EF50mm F1.8 STM、絞り:F1.8、シャッタースピード:1/50秒、ISO感度800
江の島の夜に灯る約1万本のキャンドルは、ただの光ではありません。 そこには人の手が生み出した温もりと、キャンドルの香りとともに優しさが滲んでいます。風に揺れながら生きているように見える灯りは、見る人の心をそっと照らし、 忙しい日常の中に“静かな癒やし”をくれました。 何度も訪れた私でも、思わず再び“夜景萌え”してしまう―― そんな唯一無二の灯りの空間が、江の島にはあります。
イベント名 | 湘南キャンドル2025 |
会場 | 江の島サムエル・コッキング苑(神奈川県藤沢市) |
開催日程 | 2025年10月11日(土)~11月3日(月・祝) 平日:17:00~20:00(最終入場19:30) 土日祝:17:00~21:00(最終入場20:30) |
料金 | イベント観覧料:大人500円、小人250円 |
公式・関連サイト | 湘南キャンドル2025 イベント公式ページ |
ライター名 | 夜景写真家 中村勇太 |
プロフィール | 日本夜景オフィス株式会社代表取締役。日本と台湾を取材する夜景写真家。夜景コンサルタント®。夜景情報サイト「夜景FAN」編集長。夜景撮影セミナー講師、ガイド・解説、テレビ・ラジオ番組出演、記事執筆、企画監修等、夜景に関することであれば何でもお任せ下さい。 |
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夜景写真家 中村勇太公式サイト 夜景FAN | 夜景写真家・フォトグラファー 中村勇太 |
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配信日 | 2025年10月19日 17:04 |
更新日 | 2025年10月19日 19:49 |